初心者向け朗読ws活動報告!

こんにちは!トッキーです。
1月26日に開催した初心者向け朗読ワークショップの模様をお伝えします!

どんな事をするワークショップ?

今回は朗読に興味のある方、一緒に朗読したい仲間がほしいという方を対象に
朗読の面白さや自分の声がどんな朗読にあっているのかを探すワークを行いました。


1.声質を知ろう

人にはそれぞれ声質があります。
声質に優劣はありません。みんなそれぞれが磨けば魅力的な声になるのです。

「自分の声がどういうタイプなのか」を知ることで自分の目標にするべき声や
効果的な話し方が見えてきます。
今回は声質マトリックスをつかってみんなの声がどの辺りにあるのかを探してみました


2.自分に合った朗読とは

朗読の合う合わないは、ざっくり言うと
「透き通るような声」で「まんじゅう怖い」の絵本を朗読する
「しゃがれた声」で「アベマリア」の詩を朗読する
「可愛い声」で「汚れつちまつた悲しみに」を朗読する
これは、聴いてみたい気もしますが、一般的には向いていない組み合わせです。

「透き通るような声」で「アベマリア」
「しゃがれた声」で「汚れつちまつた悲しみに」
「可愛い声」で「まんじゅう怖い」
こっちのほうがしっくり来ます。

もちろん誰が何を読んでも良いし、透き通る声で読むまんじゅう怖いは想像以上に面白いかもしれません。
しかし今回は、初めて朗読をするという気持ちでスタンダードに行きたいと思います。

マトリックスでみて、クリアな高音の方には「ナレーション原稿」を読んでもらいました
クリアな低音はラジオ、ジェットストリームのOPに流れる「詩」を読んでもらいました
ハスキーな高音は芥川龍之介作報恩記に登場する人物の「独白」を読んでもらい
ハスキーな低音は宮沢賢治の雨ニモ負ケズを読んで貰いました

テキストはこちら↓
題材
それぞれの声質に合うであろう作品です。


3.朗読の3つの柱

朗読には3つの柱があります。

「声質」
「題材」
「読み方」

の3つです。
声質は自分の声。
題材は読む作品です。
そして読み方はテクニックの部分。
これらの部分が重なったところにあるのが「自分に合った朗読」です

今回は「1.声質を知ろう」で自分の声質を知り
「2.自分に合った朗読とは」で題材をそれぞれで決めました。

もう一つの柱「読み方」についてはこんなワークをやりました。

【朗読を自分の言葉に訳す】

たとえば「雨ニモ負ケズ」を自分の言葉に訳してみましょう。
仮に、友達に向けてコレを自分が言うと仮定します。僕ならこんな感じ


「僕には理想がある。こんな人になりたい。
その人は、雨にも負けない。風にも負けない。
冬にも、夏の暑さにも負けない丈夫な身体を持っている。
欲はない。僕みたいに毎日お酒も飲まない。
しかもおこらない。
いっつも、静かに笑っている。
で、どうしても損得で物事って考えてしまうでしょ。
その人はそんな事しない。
人の話をよく聞いて、自分の中で深めて
そして感じた事を忘れない。

悲しいときに泣いて
困ったときはオロオロして
みんなから「お前は気楽でいいよな」とか言われる
嫌われる事はない。
褒められる事もあんまりないだろう

でも、そんな人こそが、人生を流れる川のように
自然に暮らしていけるんじゃないかな

だからぼくは、そういう人になりたい」


すこし省きましたが、僕ならこういう風に訳すでしょう。
で、コレを読むと話し言葉になります。
自分の中で自然な言葉遣いで読むことが出来ますよね。

これを皆に一人ずつ発表してもらいました。

すると、同じ文章の人同士でも「話しかけている相手」や「考え方」よってやっぱり、訳し方も言い回しも変わるんです。
そしてみんな自然と言葉を話していました。


4.朗読してみよう

最後は皆で朗読の発表です。
前述で自分の言葉に訳した題材を、元の作品の言葉で読んで見ます。
しかし読み方は、自分の言葉と同じ風に

「僕には理想がある。うん、こんな人になりたい。
その人は、雨にも負けない。風にも負けない。
冬にも、夏の暑さにも負けない丈夫な身体を持っている。」

友達に話しているような気持ち、読み方で

「雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫な身体を持ち」

と読んで見る。
するとどんな事が起こるか

感情が乗るんです。
自分の言葉として喋るから、自分の感情が乗っかります。

そして自分なりの解釈が生まれます。
その解釈がしっかりあるから、読みに矛盾がありません。

結果、最初にした読みしていた時よりも表現力豊かに
朗読することが出来ました。

今回のワークショップはここでおしまい。
3時間はあっという間です。

参加してくださったみなさんからは満足したというお言葉をいただき、がんばった甲斐がありました。

しかし、実はこのワークには続きがあって・・・。
本当はもう一つあったんです。

それは
「作品がもつ条件を守る」ということ。

どういうことか。
簡単に説明すると

「雨にも負けず」を自分の言葉に訳しましたが
これは元は「宮沢賢治」の詩なんです。
だから、読み手は「宮沢賢治として読むべき」なんですよね。

「自分として読む」でも良いんですが、それだと他の全部の作品も同じ読み方になってしまいます。
それはもったいない。

だから、自分の言葉に訳すとき
「賢治は誰に対して言ったのか」
「賢治ならどういう気持ちで言うだろうか」

「宮沢賢治の言葉である」という作品が持つ条件を守って訳してみる。
「俺宮沢賢治に会ったことないし」と言ってしまえばそれまでなんですが。
自分の中の賢治はどうするだろうか。と、考えて見ましょう。

朗読のちょっと深いところに入ってしまいますが
これはどの作品も同じです。
「ナレーション原稿は一人に向かって言っているものではない」とか
「ジェットストリームはジェット機に乗るお客様の心情なんじゃないか。それを誰が誰に伝えているのか」とか

まだまだ朗読はおくが深いです。
ですから、朗読ワークショップはこれからも続けていこうと思っています。

朗読に興味がある方、やってみたいけど一人では続けられなさそう、仲間がほしい
誰かの朗読を聞きたい。

そんな人に向けてこれからも朗読の面白さを広めていけたらと思います。

最後になりますが「朗読は自由」です。
どんな読み方をしても自分がそれで良いなら良いと思います。
しかし、やればやるほど自分の理想の朗読は具体的になっていく
その理想と現実の自分の読み方とのギャップが気になり始める。

そうなったらもう、朗読の楽しさから抜けられなくなってしまいます。
引き返すなら今ですよ。

僕は多分、一生朗読を続けていくと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!